ロシアのウクライナ侵攻からまもなく2年になる。各国からの支援が課題になっている。去年末、EUは4年間で約8兆円規模の支援を議論したが先送りにした。全会一致が条件の中、ハンガリーのオルバン首相が反対した。プーチン大統領とも親しく強権的な政治姿勢で知られるオルバン首相は法の支配などをめぐり度々各国と対立しEUからの補助金は凍結されている。ハンガリーでは去年末に「国家の主権を守るために」というテーマの国民アンケートが行われた。ウクライナ支援などEUの政策への賛否を問うものだった。政府が発表した集計結果によると全ての質問で回答者の97%以上がEUの方針に異議を唱える政府の意見に賛同していた。ベルケシュ氏は政権は福祉制度を支持層に集中し政治基盤を固める一方、厳しい経済状況が他国に責任転嫁していると分析する。来月1日に開かれるEU首脳会議では再びウクライナへの財政支援が議論される。ハンガリーは引き続き国民の声を後ろ盾にEUに揺さぶりをかけ補助金を引き出す材料にするとみられている。