分散型台帳とも呼ばれるブロックチェーンは暗号資産や法定通貨などと関連づけたステーブルコインなどで使われている技術。これまでBIS(国際決済銀行)はブロックチェーン技術の安全性などを検証してきたがこの技術の活用がさらに広がった場合の影響を詳しく分析することになった。具体的には金融機関で本格的に導入されたときの安全性や利便性のほか民間銀行が行う決済や送金、中央銀行の決済などそれぞれの役割にどういった影響が出るのかを作業部会で調査する。また民間銀行と中央銀行のシステムの連携やブロックチェーン技術の決済システムが安全に機能しているかをどう監視するかも検討する見通し。分析はアメリカや日本など主要国の中央銀行の担当者が数年かけて行う予定で将来の決済システムの課題をどこまで洗い出せるかが焦点となる。高度にデジタル化が進んだ決済システムではどこまでをインフラと見なして整備するべきかなど民間銀行と中央銀行の役割の在り方も論点となっている。