- 出演者
- -
オープニング映像。ザ・ノンフィクションは2025年10月で放送30周年。そこに映されていた人々の「その後」の物語を5週連続でお届けする。第5弾は令和の時代に最も大きな反響を呼んだ番組。
マユミさんが亡くなって約1年半、お姉ちゃんは20歳の誕生日を迎えた。マユミさんが2人の娘の節目のため何十通と書き溜めていた手紙のおかげで娘たちもずっとその声を聞くことができた。お墓には生前のマユミさんがよくノートに描いていた娘や猫たちのイラスト。マユミさんと初めて出会ったのは2023年11月。マユミさんは子宮頸がんから膣、膵臓、肺、頭皮脳と凄まじい速さで全身が侵されていた。安楽死するという決断を当初、夫のマコトさんは受け入れられずにいた。
- キーワード
- 子宮頸がん
子供の頃から優秀で神戸大学建築学科に進学したマユミさんはITコンサルタントとして勤務。同僚だったマコトさんと出会い24歳で結婚すると、その2年後には長女、8年後には次女と2人の娘に恵まれる。41歳でがんの宣告。長女はマユミさんがスイスに旅立つその日、メイクを教えてほしいと頼んだ。娘たちはスイスに向かう両親を空港まで見送った。娘たちはママと笑顔で別れようと約束していた。
スイスに着いたのは2023年11月6日。向かったのは外国人の安楽死も受け入れる支援団体の施設。家族で話し合った結果、最後の瞬間までテレビ電話をつないでおこうと決めた。スイスでは家族が火葬場まで見送る習慣が無く、マコトさんは出棺の様子をテレビ電話で見せた。マコトさんはマユミさんが来たがっていたのに体調を崩して来られなかったカフェに行った。
2024年3月、マユミさんのいない初めての春を迎えた。長女は大学に合格し、次女はもうすぐ中学生。マコトさんはリモートワークの多い会社に転職し、料理の腕も上げていた。晩御飯は週に何度かは長女も作る。マユミさんは製本されたフォトブックや2人の娘それぞれに向けた手作りのメッセージつきアルバムを遺していた。次女はまだ売らずにいる元の家が大好きだった。
家族がかつて住んでいた家にはマユミさんのこだわりが詰まっていた。建築科を卒業しDIYが好きだったマユミさんは家中の至る所を顔族色に染めていた。当時、夫婦は新築の家を建てるため契約を進めていた。ローンを組むために病院に行ってがんが分かった。2025年7月、家族でスイスに行くことに。
- キーワード
- スイス
「千鳥の鬼レンチャン」「Mr.サンデー」の番組宣伝。
爆弾の告知。
- キーワード
- 爆弾
スイスに着いた家族がまず訪れたのはマユミさんの最後の地バーゼル。マコトさんが娘たちに見せたかったのは2年前マユミさんとランチをした店。亡くなる前日、マユミさんは体調を崩しホテルから出ることさえできなくなった。マコトさんは生前のマユミさんが行った場所や行きたかったけれど行けなかった場所を娘たちに見せて回った。バーゼルで最後に来たのは、あの日一人で座ったカフェ。
マユミさんが一番行きたかったけれど行けなかったツェルマット。娘たちがママの代わりにマッターホルンの光景を目に焼き付けた。20歳になった長女は成人式の前撮りに臨んだ。長女からパパとママ宛の感謝状が贈られた。
- キーワード
- ツェルマット(スイス)マッターホルン
「絶対零度~情報犯罪緊急捜査~」の番組宣伝。
