2024年5月、パリ五輪最終選考会で優勝し、五輪初代表に選ばれた岡慎之助。4歳から体操を始め、2019年世界ジュニアで4つのメダルを獲得。ひときわ小柄だった岡は「小さな巨人」と称えられた。転機となったのは2022年全日本選手権。跳馬で着地に失敗し右ひざを負傷したが、競技を続行。しかし、平行棒でも着地に失敗。競技続行を断念した。診断は「右ひざ前十字靭帯断裂」、全治8カ月のけがだった。パリ五輪まで約2年というタイミングで長期間の離脱を余儀なくされたが、リハビリ期間をチャンスととらえた。右足が使えないため、上半身を徹底的に鍛え抜く日々。課題のつり輪を強化。2022年、2024年の技の構成を比較したものを紹介。注目は技の数。2年前は9個だったが、今年は10個。さらに技の難度も2年前はBやCが多かったが今年はE難度が2つ入り、難しさを表すDスコアが4.9→5.9になった。所属チームの監督でアテネ五輪団体金メダリストの米田功は「怪我をしてリハビリをしている期間の中で、釣り輪に関しては膝関係なくトレーニングできるので、技術的にも筋力的にもグレードが上がった」などと話した。