エネルギー確保の脆弱性を各国が改めて認識するきっかけとなったイラン情勢。中東での混乱によって石油やLNG(液化天然ガス)の調達が難しくなった国々は代替エネルギーとして石炭の利用を増加させる「石炭回帰」との見方が出ている一方、再生可能エネルギーの利用が広がり「脱炭素」に向かうとの見方もある。世界が進める気候変動対策にも大きく影響を及ぼす。UNFCCC(国連気候変動枠組条約)のサイモン・スティル事務局長のインタビューから気候変動対策の課題を考える。イラン情勢の前から気候変動を食い止められていないとの危機感は年々高まっていた。そうした中今年アメリカは「パリ協定」から離脱した。世界で2番目の二酸化炭素排出国であるアメリカの離脱は対策を後退させるとの懸念もあるが、スティル事務局長は残りの締約国が対策に取り組んでいることにむしろ注目すべきと強調した。
