ゴールデンウイークに3か国を歴訪した岸田総理大臣は、あす帰国する。外遊の成果と今後の課題について同行している渡部記者の報告。まさに弾丸の世界一周となった今回の外遊だが、その労力を費やしてでも岸田総理が各国に対して伝えたかったのは、日本の経済再生の取り組みだった。最初に訪れたフランスではOECD(経済協力開発機構)で行った演説で日本国内の取り組みを大々的にアピールしたほか、総理就任後初訪問となったブラジル、パラグアイでも、環境問題や経済分野で官民連携を強く訴えた。岸田総理は「今後も平和国家・日本だからこそ進めることができる協調の国際社会に向けた首脳外交に全力で取り組んでいく」と述べた。一方、帰国後に岸田総理に問われるのは政治資金の問題をはじめとする内政への対応。これまで、外遊のあとには支持率が上昇する傾向にあるが、総理周辺は「そんなに甘い話ではない」と危機感をあらわにしている。総理自身は今回の外遊のテーマを「未来に向けた道のり」と語っていたが、政治資金規正法の改正の議論では実効性の伴う道のりを示せるのか、総理自身の姿勢が問われる。