パラ陸上・円盤投げ車いすのクラスに出場する鬼谷慶子。今年初めて出場した世界選手権ではアジア新記録をマークして銀メダルを獲得した。鬼谷は手足に麻痺があり電動車いすで生活している。20歳のときに突然難病「ビッカースタッフ脳幹脳炎」を発症し、介助なしに生活できなくなった。鬼谷は「車いすの生活になってからは日常生活の中でも諦めることが多く、それがだんだん普通になっていって諦めている自分にも気が付かなくなっているような感じだった」と話す。家に籠もりがちだった日々を変えたのが学生時代に打ち込んだ円盤投げだった。鬼谷を支えてきたのが夫の健太。学生時代に投てきをしていた健太と意見を出し合いながら練習を進めている。競技で自信を培い、新たに遠隔操作でカフェで接客する仕事も始めた。鬼谷は「見てくれた人の何かに挑戦しようかなと言う気持ちを少し後押しできたら嬉しいと思う」と話す。