フランス南西部、ピレネー山脈の麓にある全長約14km、深さ約40mのグーフル・デ・ヴィタレル洞窟。1999年11月、7人の探検家たちがこの洞窟を探索しにやってきた。2日目、地上では激しい雨が降り河川が氾濫、洞窟内の皮が急激に増水した。彼らは救命ボートに乗り込んだが、自分たちのいる場所がわからず入り口が塞がれている。洞窟の中は無線も携帯電話も圏外で救助要請ができない。水位がどんどん上がり、ボートは洞窟の天井近くまで迫ってきた。フランス全土から100人を超える救助隊が集結した。洞窟内では低体温症に陥る危険と、空気のたまりが狭まって意識障害・呼吸困難を引き起こす危険があった。