歴史や美術の教科書に載るような人々を魅了する収蔵品の数々。売店では収蔵品のデザインを取り入れたオリジナルグッズが人気。一角にあるのがMIT特設コーナー。その意味は故宮博物院が台湾各地の民間企業などと連携して開発したメイド・イン台湾のコラボ商品。台中の企業が製造したドリンクホルダーは今から2800年ほど前、西周の時代に作られた「毛公鼎」をモチーフにしている。故宮博物院は貴重な文化財をメイド・イン台湾の商品開発にいかしていく方針。この取り組みに賛同し、参加する企業が今増えている。花蓮の食品メーカーでCEOを務める頼佳柔さん。頼さんの会社では地元名物の新鮮な青唐辛子の皮をむいて、特製の醤油ベースのタレに漬け込んだボーピーラージャオを製造している。スープにしたりご飯に乗せたりして食べる台湾の人気食材。花蓮では一昨年発生したM7.2の大地震で観光客が減り、地場産業が大打撃を受けた。頼さんの工場も被災し、売上は地震前の6~7割程度にとどまっているという。売上を取り戻し、花蓮全体の復興を後押しできないかと目をつけたのが、故宮博物院の取り組みだった。博物院が貯蔵する歴代皇帝の肖像がをモチーフに特製のボーピーラージャオのパッケージをデザイン。博物院の担当者と議論を重ね、高級感がある商品に仕上げることができたという。故宮博物院と花蓮市が開いた地元企業7社による新商品の発表会。他にも金魚の絵をモチーフにした色鮮やかな菓子や花蓮特産の大理石から作られた毛公鼎のミニチュアなども披露された。故宮博物院はコラボ商品を実際の店舗だけでなく、日本など海外向けにオンラインショップでも販売し、被災した企業の支援につなげていくとしている。
