スパリゾートハワイアンズは、140億円でアメリカの投資ファンドに買収されることが決まった。スパリゾートハワイアンズは、福島県いわき市にあり、フラダンスが毎日開催され、屋内プールや温泉などを備えている。東京都内近郊から、宿泊者専用の無料送迎バスが出ていることも人気の理由のひとつだという。同施設は、1966年に、常磐ハワイアンセンターとしてオープンした。ハワイ気分を満喫できると人気になったが、バブル景気で、売り上げが減少した。1990年にスパリゾートハワイアンズに変更し、純和風露天風呂を新たにつくり、親子三世代まで客層が拡大した。2021年には、27億円以上の赤字となったが、おととしと去年は黒字に回復した。運営会社は、東日本大震災やコロナ禍で借り入れが膨らみ、施設の老朽化なども相まって多額の資金が必要となり、今回の買収を受け入れたという。買収するアメリカの投資ファンド「フォートレス」は、ホテルなどの運営に強く、傘下の企業が8月時点で、国内155施設のホテルや旅館を管理運営している。近年では、宮崎市のシーガイアやそごう・西武を買収している。今回の買収後は、ブランドの変更などは予定しておらず、従業員の雇用は現在と同等以上の条件で維持される見通しだという。専門家は、インバウンド向けの集客ノウハウを生かして、リニューアルを行う可能性があるとしている。