2013年に受賞したフランシス・フォード・コッポラさん。代表作の一つ「地獄の黙示録」は数百万人の犠牲者を出したベトナム戦争の狂気を壮大なスケールで描いた。撮影地となったのはフィリピンの熱帯雨林。当時はアメリカからの直行便がなく、コッポラさんは経由地だった日本に滞在していた。受賞の記者会見の会場でコッポラさんが見つけた1人の女性。当時、コッポラさん日本滞在時の宿泊先の女将だ。女将が持参したのは古びたタイプライター。「地獄の黙示録」の台本を書くためにコッポラさんが使っていたものを大切に保管していたのだ。コッポラさんはこのタイプライターにサインし女将にプレゼントした。そこには35年の時を紡いだ絆があった。