大統領選挙にむけた候補者指名争いは5日、スーパーチューズデーをむかえトランプ前大統領が圧勝した。唯一の対抗馬のヘイリー元国連大使はサウスカロライナ州で演説し、選挙戦からの撤退を表明した。ヘイリー氏は選挙戦で争ったトランプ氏に対する支持は表明せず、「彼を支持しなかった党の内外の票を獲得できるかどうかはトランプ氏次第だ」と述べるにとどめた。ヘイリー氏の撤退により共和党の候補者指名が確実となったトランプ氏は勝利演説でバイデン大統領に対抗する姿勢を鮮明にしている。この演説でトランプ氏はインフレや移民問題、ウクライナなどでの戦争は自らが大統領を務めていた時代にはなかったと強調、大統領返り咲きに意欲を示した。トランプ氏は岩盤支持層は盤石だが共和党内の穏健な有権者に対しどうアピールするかがポイント。また複数の裁判を抱えている。25日には不倫相手に支払った口止め料を不正に処理した疑惑の初公判が開かれる予定でアメリカ国民のトランプ氏に対する視線は厳しいものになることも予想される。11月の選挙はトランプ氏とバイデン氏の再対決で固まった。アメリカメディアは多くのアメリカ人が望まない対決が避けられない現実になったと伝えている。