米国・トランプ次期大統領は先月22日「寛大な贈り物をめぐる道徳的・法的な原則が守られないのであれば、完全返還するよう求めるだろう」とした。パナマ運河は全長約80km、最小水路幅は192mの人工的な水路。1881年にフランス人により運河建設が着手されるが断念。1903年に米国が建設を進め1914年完成。米国が管理、運営、維持をしていたが、1999年パナマ共和国へ管理などの権利が返還された。パナマ運河の通行料について先月22日、トランプ次期大統領は「我が国からのぼったくりは即刻やめるべきだ」と主張した。パナマ運河の通航料は、最大クラスのコンテナ船で約4700万円から。2024年の平均待ち時間は平均2日と7時間。列の先頭に移動できる管理は約6億円で、過去には日本企業も購入した。年間通航隻数は約1万3000隻。先月23日にはパナマのムリノ大統領は「パナマ運河とその周辺地域のものであり、今後もパナマのものであり続ける」と主張している。トランプ氏がこだわる理由は中国の存在がある。運河の利用国順位は米国が1位、2位中国、3位日本。トランプ氏は先月22日「運河を間違った者の手に渡すことは許さない」とし、今月7日にも「中国はパナマ運河の両端にいて、パナマ運河を運営している」とした。早稲田大学・中林氏は運河周辺の中国企業を撤退させたいのではと、明治大学・海野氏は管轄権の返還か、パナマ政府を脅して運航料の大幅値下げを狙っていると分析した。次期政権高官は、トランプ氏がロシア・プーチン大統領と近く電話会談を行う見通しと明らかにした。