道を聞いた女性にポツンと一軒家まで案内してもらった。家になかったため主の娘に連絡を取ってもらい、翌日再訪した。主の隆司さんと長男の妻・佐登美さんに話を聞いた。隆司さんは92歳で奥さんも同い年。老犬の茶太郎を飼っており、熊が出る時期は連れてきている。免許を返納してからは佐登美さんが車で送り迎えしている。佐登美さんと夫・健一さんは元教員で、健一さんは定年後教育委員会で働いている。隆司さんはブナが好きで、小屋はブナ林の中に建っていた。隆司さんは元バスの運転手で、後に添乗員に。退職してからブナ林を探し回っていた。地主から土地をタダで借りている。隆司さんは22年前に小屋を建て始め、大工未経験ながら母屋と物置を1人で完成させた。屋根だけは職人が手掛けた。材料はもらい物で、電柱が土台になっていた。完成して2年後に中越地震が発生し、土台から木が外れた。隆司さんは家を心配したが道も寸断されていたという。