三井住友DSアセットマネジメント・吉川雅幸の解説。今ドルはプラザ合意というのが1985年の8月にあったがその直後の12月ぐらい以来のドル高に今なっている。ドルがなぜ強いのかというと米国の金利が日本とかユーロ圏よりもかなり高いということが背景にある。ドルに対して自分の国の通貨が下がると金融引き締め利上げをしたりするので米国の金利が高くドルが強いと引き締め効果を他の国に波及するということが非常に多いが今回は何かそういう動きが弱い。グローバルなカネ余りの背景については、パンデミック時の拡張的な財政金融政策が部分的にしか巻き戻されていないこと、コロナの前と比べるとやはり政府の債務とか中央銀行のバランスシートの規模が非常に大きい状態。米中対立による金融市場の分断化の影響、さらに地政学リスクの高まりがある。原油が上がりオイルマネーが増えている。米国は利下げに近づいている。米国の債券に余っていたお金が別のところに行く。日本の株や他の国の株などに分散し始める。2025年以降はFRBや各国が金融引き締めを行い中央銀行のバランスシートも縮小して吸収して着地できるのか上がりすぎた資産価格が下がって変動が激しくなるのか。来年の後半以降はシナリオを分けて考える必要があるとした。