サミットのメディアセンターにいるヨーロッパ総局の野原直路記者に聞く。ウクライナ支援についてはG7として、どのように進めようとしているのだろうか。今回のサミットはウクライナ支援を主導してきた欧米の国々で国内の政治状況が不安定化している中で行われる。先のヨーロッパ議会選挙では、ウクライナ支援に消極的な政党がフランスやドイツで大きく支持を伸ばした。また、ロシアによる侵攻後の物価高騰で負担が高まっていることも背景に国民の間で支援への熱意が高いとは必ずしも言えない。また、最大の支援国・米国でも与野党の対立で大規模な支援の継続は簡単ではなくなっている。こうした中でも支援は揺るがないというメッセージを改めて打ち出そうとしている。サミットで合意を目指すロシアの凍結資産の活用、これにはどんな意味があるのだろうか。ロシアの資産を活用することで支援側の負担を減らすことができる、そのための方策だともいえる。ただ、それに対してロシアが報復をしてくるという可能性もある。こうした中でG7にとってはウクライナ支援を続けることへのいわば本気度を示す機会になりそう。