2024年6月13日放送 7:00 - 7:45 NHK総合

NHKニュース おはよう日本

出演者
檜山靖洋 首藤奈知子 三條雅幸 今井翔馬 神子田章博 近藤奈央 是永千恵 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像と出演者の挨拶。

(ニュース)
米FRB 政策金利据え置き

米国・FRB(連邦準備制度理事会)は12日までの2日間、金融政策を決める会合を開いた。その結果政策金利を現在の5.25%から5.5%の幅と、約23ぶりの高水準のまま据え置くことを決定した。FRBとしては高い金利水準を維持することでインフレを抑え込む狙い。また、併せて発表された会合参加者による政策金利の見通しは、今年2024年末時点で5.1%となった。政策金利の1回あたりの引き下げ幅を0.25%とすると年内に1回の利下げが行われる想定。利下げの想定回数はこれまでの3回から減り、インフレ率の低下が想定通り進んでいないという認識が示された形。これを受け外国為替市場ではFRBが利下げを早い時期に始めるとの見方が後退し、日米の金利差が意識されて円を売ってドルを買う動きが強まり、FRBの発表前に1ドル155円台後半だった円相場は1ドル156円台後半まで値下がりした。

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ジェローム・パウエルワシントン(アメリカ)連邦準備制度理事会
中継 利下げ想定 年1回に減少 カギ握る米インフレ動向

ワシントン支局の小田島拓也記者に聞く。FRBの会合参加者による年内の利下げ想定が3回から1回に減ったということだが、これはどうしてなのだろうか。やはり背景にあるのは根強いインフレだと思う。大手チェーンのハンバーガー。値段はコロナ禍前の2019年に比べ20%余り値上がりしている。ワシントンにある店舗では、飲み物とポテトのセットでおよそ12ドル、日本円にすると1900円ぐらいになる。若い世代の間では値段が高すぎて気軽に食べられなくなったとの声も聞かれる。日本時間の昨夜発表された消費者物価指数の伸び率は2か月連続で前の月を下回り、インフレへの懸念、いくぶん和らいだが、会合の参加者たちはインフレの現状をより深刻に受け止めていることが浮き彫りになった。パウエル議長も記者会見で1つのデータだけで動こうとするのは避けたいとくぎを刺している。今後のFRBの利下げ、そして円相場への影響、これはどうなりそうだろうか。仮に年1回の利下げだとすると、11月か12月まで利下げが行われない可能性も指摘されている。パウエル議長自身は本音では景気後退を避けたいとの理由から早く利下げしたいと思っているはずだと分析する専門家もいるが、米国ではインフレがこれまで何度も再燃してきた経緯がある。FRBとしてはここで政策判断を誤るわけにはいかず、慎重なかじ取りになりそう。そうなると当面、円安圧力はかかり続ける可能性が高い状況。一方、日銀だが、きょうから2日間、金融政策決定会合を開く。歴史的な水準の円安が物価に及ぼす影響を見極めながら追加の利上げをどのように進めていくか検討することにしている。

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インフレーションジェローム・パウエル日本銀行連邦準備制度理事会金融政策決定会合
G7サミット きょう開幕

きょう開幕するG7サミットに出席するため、岸田総理大臣は日本時間のけさ5時過ぎイタリアに到着した。G7サミットはイタリア南部プーリア州で現地時間の13日午前、日本時間のきょう午後から始まり15日まで行われる。初日は中東やウクライナ情勢などの議論が行われ、ウクライナのセッションには、去年の広島サミットに続いてゼレンスキー大統領も参加する予定。ウクライナ情勢を巡りG7としては欧米で支援疲れも指摘される中、支援を継続していく姿勢を強調したい考えで、制裁で凍結したロシア中央銀行の資産の活用で合意を目指すことにしている。また、中国が軍事転用可能な物資をロシアに輸出しロシアの軍需産業を支援しているという懸念についても協議する見通しで、G7として一致した対応を打ち出せるかが焦点。そして、2日目の14日はインド太平洋と経済安全保障のセッションが予定され、欧米が懸念を強める中国の過剰生産などについて議論が行われる。

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Group of Sevenプーリア州(イタリア)ヴォロディミル・ゼレンスキー主要国首脳会議岸田文雄
中継 G7サミット きょう開幕 ウクライナ支援など議論へ

サミットのメディアセンターにいるヨーロッパ総局の野原直路記者に聞く。ウクライナ支援についてはG7として、どのように進めようとしているのだろうか。今回のサミットはウクライナ支援を主導してきた欧米の国々で国内の政治状況が不安定化している中で行われる。先のヨーロッパ議会選挙では、ウクライナ支援に消極的な政党がフランスやドイツで大きく支持を伸ばした。また、ロシアによる侵攻後の物価高騰で負担が高まっていることも背景に国民の間で支援への熱意が高いとは必ずしも言えない。また、最大の支援国・米国でも与野党の対立で大規模な支援の継続は簡単ではなくなっている。こうした中でも支援は揺るがないというメッセージを改めて打ち出そうとしている。サミットで合意を目指すロシアの凍結資産の活用、これにはどんな意味があるのだろうか。ロシアの資産を活用することで支援側の負担を減らすことができる、そのための方策だともいえる。ただ、それに対してロシアが報復をしてくるという可能性もある。こうした中でG7にとってはウクライナ支援を続けることへのいわば本気度を示す機会になりそう。

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プーリア州(イタリア)主要国首脳会議
「調査研究広報滞在費」議論進展は

国会議員に支給されている調査研究広報滞在費の使いみちの公開などを巡り、岸田総理大臣は日本維新の会との党首間の合意を踏まえ、早期に結論を出す意向を示した。維新の会が自民党の対応しだいでは衆議院で賛成した政治資金規正法の改正案に参議院では反対する可能性にも言及する中、会期末の23日までに議論が進展するかが焦点。政治資金規正法の改正に向けた岸田総理大臣と日本維新の会の馬場代表による党首会談では、国会議員に支給されている旧文書通信交通滞在費、現在の調査研究広報滞在費について使いみちの公開と残金の返納を義務づける立法措置を講じることで合意している。これについて自民党の浜田国会対策委員長は「今の国会での法整備は困難だ」という認識を示した。維新の会は強く反発している。自民党の対応しだいでは衆議院で賛成した政治資金規正法の改正案に参議院では反対する可能性にも言及した。一方、岸田総理大臣は「党首間の合意。これは重たいもの。早期に結論を得たい」とコメント。国会では、衆参両院の議院運営委員長が近く有識者から意見を聴く方向で調整が進められていて、会期末を10日後に控え、今の国会で議論が進展するかが焦点。

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岸田文雄政治資金規正法日本維新の会浜田靖一自由民主党調査研究広報滞在費馬場伸幸
1分天気
気象情報

渋谷からの中継で気象情報を伝えた。

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渋谷(東京)
(ニュース)
独自 遺骨調査 日本兵「集団埋葬地」か

太平洋の島国・パラオのペリリュー島では、1944年、旧日本軍と米国軍との間で激しい戦闘が行われ、日本側だけで1万人以上が亡くなり、今も多くの遺骨が残されているとされている。その後、米国から提供された資料や国の調査で、当時、米国軍によって、1086人分の日本兵の遺骨が埋葬された集団埋葬地が島の中心部付近にあると見られている。厚生労働省は日本戦没者遺骨収集推進協会に委託し、場所の特定に向けて調査を行ってきたが、先月、確認できる範囲で2柱分に当たる遺骨が見つかったという。協会はこれまで10か所以上で調査を続けてきたが、今回、初めて遺骨が見つかったということで、集団埋葬地である可能性が高まったとしている。次回の調査は9月に予定されていて、協会は同じ場所からさらに遺骨が見つからないか調査したうえで、集団埋葬地が特定できれば、遺骨の収容作業も本格化させることにしている。

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パラオペリリュー島日本戦没者遺骨収集推進協会
躍動のインド
新たなビジネスがインドを変える

経済成長を続けるインド。GDP(国内総生産)は来年には日本を抜き、3年後には世界3位になる見通し。その経済成長を加速させているのが新たなビジネスを生み出すスタートアップ企業。インドでは2016年には僅か300社ほどだったが、現在は10万社以上。この8年間で330倍に急増している。理由はインド政府がスタートアップ企業に対し、補助金や税制上の優遇措置など積極的な支援を行っているため。新たなビジネスはインドをどう変えようとしているのか。スタートアップ企業が集まるハイデラバードを取材した。世界のIT企業が拠点を置くインド南部の街、ハイデラバード。その中でひときわ目立つ巨大な施設がある。世界最大のスタートアップ企業の支援施設。施設はNPOが行政などと連携し、運営している。さまざまな分野のスタートアップ企業がオフィスを設置。その数は600社以上に上る。ここではビジネスを実現させるためのアドバイスや資金確保の支援などを受けることができる。AIを搭載した監視カメラなどを開発している男性。施設のおかげで協力してくれる外国企業を見つけることができた。地球と宇宙を行き来できるロケットの開発を進めている男性も。

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ハイデラバード(インド)国内総生産日本貿易振興機構
若者の新ビジネス 社会課題を解決

経済格差などさまざまな社会問題を抱えるインド。スタートアップ企業はこうした課題をも解決しようとしている。新たなビジネスを立ち上げ、困っている人を助けた若者がいると聞き訪ねた。アルジュンデシュパンデさん22歳。インドでは製薬界のロビンフッドとも呼ばれ、薬を安く提供するビジネスを行っている。中間層の家庭に生まれたデシュパンデさん。ビジネスを始めるきっかけは16歳のとき、薬局で見た光景だった。そこで考えたのが新たな薬の販売システム。デシュパンデさんによるとインドでは薬の販売はこれまで慣習として複数の販売代理店や卸売り業者などのいくつもの業者を介して行われてきた。そのためそれぞれマージンが上乗せされ、販売価格が高くなる構造的な問題があった。その問題を解消するため製薬会社から薬を購入して直接薬局に届けるまでを一括して行う新たな仕組みにできないかと考えた。デシュパンデさんは1日30軒近くの薬局をバイクで回りながら自分のアイデアを説明し、薬を買ってくれる店を探した。こうした地道な努力を続けて少しずつ事業を広げていった。デシュパンデさんのアイデアに関心を持った人がいる。インド最大の財閥、タタグループの元会長。その後、投資を受けることでデシュパンデさんの事業は大幅に拡大。全国でおよそ3000の薬局をフランチャイズ展開するまでになった。

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インドタタ・グループ
新ビジネスに世界から巨額の投資

インドのスタートアップ企業に今、世界から投資が集まっている。去年の投資額はおよそ111億ドルにも上っている。インドに拠点を持つ日本の投資会社。これまでに医療や金融など、およそ30のスタートアップ企業に投資してきた。中には、企業の価値が40倍になったところもある。14億という巨大市場を背景に世界で存在感を増すインドとどう関わっていくのか。日本にとってますます重要になっていくと感じる。今後のインドから目が離せない。インドのスタートアップ企業に今、世界から投資が集まっている。去年の投資額はおよそ111億ドルにも上っている。インドに拠点を持つ日本の投資会社。これまでに医療や金融など、およそ30のスタートアップ企業に投資してきた。中には、企業の価値が40倍になったところもある。14億という巨大市場を背景に世界で存在感を増すインドとどう関わっていくのか。日本にとってますます重要になっていくと感じる。今後のインドから目が離せない。

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DIインドインド
おはBiz
巨大IT企業 規制する 新たな法律が成立

スマートフォンで優越的な地位にあるアップル、グーグルなど巨大IT企業を規制する「スマホソフトウエア競争促進法」がきのう参議院本会議で可決成立した。スマートフォンの基本ソフト、アプリストア、ブラウザー、検索エンジンの分野で競合他社のサービスの利用を妨げること、利用条件や取り引きで不当に差別的な取り扱いをすることなどを禁止行為として示した。また規制対象に指定される企業に対し、毎年度規制の遵守に向けた報告を求め、違反した場合は日本国内での売り上げの20%を課徴金として支払うこととした。競争を導入することで新たな技術が生まれ、アプリストアなど消費者の選択肢が増えるというメリットが考えられる。慶應義塾大学・渕川和彦准教授は「巨大IT企業の間の競争も期待したいし、国内で高いIT技術を持つ会社が新規参入できるような形で競争が行われることを期待している」と話す。

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アップルグーグルスマホソフトウエア競争促進法慶應義塾大学渕川和彦
「日本から訪問しやすい環境を」

中国に駐在する金杉大使はシルクロードの史跡がある敦煌を訪れて市のトップらと会談し、日本の観光客が訪問しやすい環境作りに協力を求めた。市トップの石琳書記は「シルクロードを通じて長年にわたり両国の交流が続いてきた。今年中に敦煌と日本を結ぶチャーター便を実現させ、互いの観光客を増やすために努力したい」と述べた。一方、金杉大使は日本人に対する短期滞在ビザ免除措置の再開などの協力を求めた。

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シルクロード敦煌(中国)石琳金杉憲治
“農政の憲法”改正で基本計画策定へ

食料安全保障の強化などを盛り込んだ“農政の憲法”と呼ばれる法律の改正法が成立したことを受け、岸田首相は食料自給率の目標などを盛り込んだ基本計画を今年度中に策定するよう指示した。

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岸田文雄
5月の企業物価+2.4%と大幅に上昇

5月の企業物価指数は前年の同月に比べ2.4%上昇した。上昇率2%台は8か月ぶりとなる。

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企業物価指数
おはよう天気
気象情報

渋谷からの中継とスタジオから気象情報を伝えた。

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渋谷(東京)
パリで花咲け!
水球代表 井上皆(17) 多彩なシュートで勝利を

水球の日本代表は五輪に3大会連続で出場しており、決勝トーナメント入りを目指している。日本代表・井上皆(17)は代表で唯一の左利きで攻撃のバリエーションを増やせる戦力と期待されている。米国で生まれ育ち5歳から水球を始めた。2年前に出場した16歳以下の世界大会で得点王になり、今年の世界選手権では大会史上最年少記録となった。父・井上剛は高校生の時に水球で米国の大学にスカウトされて渡米。その後は米国代表のゼネラルマネージャーとして8回の五輪を経験した。父は「夢を高く持てば五輪に行けるとわが子に教えてもらった」、皆は「父が超えられなかった壁を自分が越えたいとずっとやってきた。五輪を全力で楽しみ、いい大会だったという思いをしていきたい」と話す。

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パリオリンピック井上皆京都(京都)
(経済情報)
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