G7の議長国・イタリアのメローニ首相は、プーリア州で開かれていたG7サミット(主要7か国首脳会議)の締めくくりとして記者会見した。この中でサミットの主な議題の1つとなったインド太平洋地域の情勢について、イタリアとしても関与を強める考えを強調した。そのうえで日本との間で取りまとめた行動計画に基づいて、安全保障分野などで連携を一層強化していく方針を示した。イタリアはこの夏には、空母「カブール」を日本に初めて寄港させることにしている。一方でメローニ首相は、今後数週間以内に中国を訪問する予定があることも明らかにした。イタリアはG7の中で唯一、中国の巨大経済圏構想「一帯一路」に参加していたが、去年離脱することを中国側に伝えている。メローニ首相は会見で「中国は主要なプレーヤーで、対話を進めたい相手だ」と述べ、中国との対立は避けたいとの思惑もにじませた。