アウシュヴィッツ強制収容所はホロコーストで最も多くのユダヤ人が殺された場所だ。アウシュヴィッツ強制収容所の映像は解放後のものしか残されてない。カメラは地獄から生還した8000人余りの人たちを撮影していた。1982年には生還者のプリーモ・レーヴィがアウシュヴィッツ強制収容所を訪れた映像が残っている。レーヴィの著作は悲劇を二度と繰り返さないための教訓を伝えるものになった。
1992年に撮影されたアウシュヴィッツ強制収容所の生還者であるディタ・クラウスのインタビュー映像が流れた。そこでテレージエンシュタット収容所やアウシュヴィッツ強制収容所でのことについて語っている様子が伝えられた。
今回はアウシュヴィッツ強制収容所の生還者たちを特集。チェコを代表する指揮者のカレル・アンチェルもアウシュビッツの生還者だ。カレル・アンチェルは収容所でオーケストラを結成し、記憶を頼りに楽譜を作り、夜遅くまで練習に励んだという。ただこれはナチ親衛隊のプロパガンダに利用されたという。カレル・アンチェルは強制収容所をでた後も音楽で人々を励まし続けたという。
アウシュヴィッツ強制収容所のヨーゼフ・メンゲレが双子に関する研究を行い、そこで多くの命を奪っていた。ただヨーゼフ・メンゲレは戦犯として裁きを受けずに名前を変えて国外に逃げていた。メンゲレの実験の被害者であるエヴァ・コーはメンゲレの逃亡を許している国際社会を弾劾した。ただヨーゼフ・メンゲレは南米で逃亡生活をしてすでに死去していたという。
1987年にアウシュヴィッツ強制収容所の生還者の1人が自殺した。それはアウシュヴィッツ強制収容所の体験談を書き続けたプリーモ・レーヴィだ。イスラエルによる侵攻を受けて、かつてナチがやったことをイスラエルもやっているのではないかと思うようになったと伝えた。ディタ・クラウスは現在も健在でプラハに住んでいるという。エヴァ・コーは死去しているが、死後も未来に語り続ける活動を行っていると伝えた。