かつて埼玉・三郷市ではアスパラガスはほとんど作られていなかった。そんなアスパラガスを名産品にしようといち早く栽培を始めたのが生産者の石井さん。「三郷ジューシーあすぱら」はみずみずしく甘みのある味わいが特徴。その秘密はこれまでの常識を覆す栽培法にある。それは明治大学農学部・元木悟教授とサナテックシードが開発した新たなアスパラガス栽培法「採りっきり栽培」。苗を植えてから1年で収穫可能でその年のうちにすべて採りきる栽培法。それを可能にしたのが専用定植器ホーラー。寒気から守られ従来より約3カ月早く冬の時期に植えることが可能。石井さんご一家オススメの食べ方は「アスパラガスのカルボナーラ風」。石井さんは代々農業を営む家に生まれ、大学卒業後は家業を継ぎ小松菜栽培に取り組んできた。しかし小松菜の卸値は年々低下。そこで注目したのがアスパラガスだった。石井さんは採りっきり栽培のセミナーに参加し栽培法を習得。アスパラ作りに挑戦してみると1年目から予想を超える収穫量を得ることができた。2020年「三郷ジューシーあすぱら」と名付けてブランド化。石井さんの取り組みに賛同する生産者も増えている。