7日、トランプ大統領はペルシャ湾をアラビア湾に呼称変更することを検討していると明らかにした。来週、サウジアラビアなどを訪問し、各国と協議して決断する方針だという。ペルシャ湾は、イランやサウジアラビアに囲まれ、ホルムズ海峡の西側にある海のこと。国際的に正式な名称となっている。イラン平原の西南「ファルス地方」は、Perseと表記され、このヨーロッパ呼びが「ペルシャ」の由来だという。紀元前550年から330年まで、アケメネス朝ペルシャがイランからエジプト一帯を治めていた。その後、領地は縮小し、「ペルシャ」という国になった。1935年に、ペルシャからイランに国名が変更された。野上は、ナショナリズムを重んじるかたちで、イランという国名になった一方で、ペルシャ帝国の長い歴史に誇りがあるため、ペルシャ湾の呼称変更にはイラン人の反発が強いなどと話した。サウジアラビアなどのアラビ諸国は戦後、原油の生産量を増やし、国力を上げ、1960年頃からはアラビア湾に呼称変更するべきだと主張している。トランプ氏は、アラブ諸国に対し近い立場をアピールすることで、アメリカへの投資を促す狙いがあるという。イランに対しては、核保有阻止に向けた協議を先月から行っているが、呼称変更が影響を及ぼす可能性があるという。