アメリカ・トランプ大統領はアメリカが建設し、現在はパナマ政府が管理運営する海上輸送の要衝、パナマ運河について「通航料が高すぎる」と不満を示し、「適切な扱いを受けられなければ運河の返還を求める」と主張している。こうした中、ルビオ国務長官は就任後、初めての外遊先としてパナマを訪問し2日、ムリーノ大統領と会談した。アメリカ国務省によると、会談の中でルビオ長官はパナマ運河の運営を巡って「中国共産党が影響力や支配を及ぼしている現状は脅威」というトランプ大統領の判断をパナマ側に伝えたとしている。その上でアメリカ政府として必要な措置を取る用意があることを明確にしたとしていて、中国の影響力拡大に歯止めをかける狙いがあるとみられる。対してパナマ・ムリーノ大統領は「運河の主権はパナマにある」と強調した一方でアメリカ側への配慮も示し、「香港に拠点があり運河の出入り口近くの2つの港を管理している企業について監査に乗り出し、その結果を待っている段階」と説明したとしている。