ニュートック村では永久凍土の融解が問題になっており、もろくなった土地が川の水にけずられていた。1年に約20メートルの侵食され、街中では地盤沈下が発生。夏には村の中にメタンを出す水たまりが出現する。メタンは二酸化炭素に比べて20~30倍の温室効果があり、さらに温暖化が加速する。永久凍土の融解は北極圏全域で起きており、シベリアの村では住処を追われたホッキョクグマが人間の生活圏に出現。北極圏に近いニュートック村も将来的に消滅すると言われている。村人たちは故郷を捨ててネルソン島マータービックに集団移住することを決断した。公共施設は閉鎖し、学校も閉鎖が決まっている。マータービックに移住した住人に話を聞くと、 また上下水道の設備が整っていないとのことだった。地球上で気候難民は増加しており、このままだと2050年までに2億1600万人が移住を迫られると推測されている。