- 出演者
- 林修 伊集院光 山之内すず
いま世界各地で異常気象が発生している。その謎を解くため地球を股にかけ大冒険。
阿部凛はブラジル北部の先住民保護区にあるアナウアー村で暮らす先住民ワイワイのもとを訪れた。村には電気が通っており、Wi-Fiも完備。ワイワイは自給自足の生活でアルコール類は飲まない。歓迎の儀式で阿部はブリチのジュースを飲ませてもらった。村人の食料探しに同行したあと、タピオカのクレープ生地が主食の昼食を味わった。
アマゾンでは今年1月1日~5月9日までで12457件の火災が発生している。違法な伐採や放火に加え異常気象による火災で近年、1年間で長野県の面積の相当する1万3235平方kmの森が消失した。木を切ったり燃やしたりすると雨が降らなくなって乾燥し、木はさらにもえる負のスパイラルに陥る。世界的にも気温が急上昇し、国連のグテーレス事務総長が警鐘を鳴らす事態となっている。地球規模の気温上昇は大気中の水蒸気量を増大させ、大雨被害を各地に引き起こしている。ワイワイたちは意外な方法で火事と闘い始めた。
阿部凛はブラジル北部の先住民保護区にあるアナウアー村で暮らす先住民ワイワイのもとを訪れた。狩りの成果こそが300人を超える村人の命綱だが、森が燃えたことで年々野生動物の数が減っている。火事を防ぐため、ワイワイはドローンで不審火を監視するようになった。さらにノルウェー政府が支援するアプリ「ACI」を使うとどこで火事が起きているかがわかるという。村人はインスタグラムも使っていた。しかし停電すればドローンの充電すら難しい。村の神父は、資金が足りず世界の助けが必要だと訴えた。ロケ中に誕生日を迎えた阿部は村人に祝ってもらい、プレゼントを受け取った。
緒形敦がアラスカを旅する。大都市アンカレッジから800キロ離れたニュートック村に小型機で向かった。永久凍土の上に築かれた集落で、街中の電柱が斜めになっていた。家は3割が空き家で村人の姿が見当たらなかった。第一村人を発見し、話を聞いた。ユピックと呼ばれる先住民で、住民は100人ほど。主食は狩りをした動物や魚で、緒形はジャコウウシのスープを振る舞ってもらった。家は傾いており、村はずれには何かにえぐられたような不思議な地形が見られた。
ニュートック村では永久凍土の融解が問題になっており、もろくなった土地が川の水にけずられていた。1年に約20メートルの侵食され、街中では地盤沈下が発生。夏には村の中にメタンを出す水たまりが出現する。メタンは二酸化炭素に比べて20~30倍の温室効果があり、さらに温暖化が加速する。永久凍土の融解は北極圏全域で起きており、シベリアの村では住処を追われたホッキョクグマが人間の生活圏に出現。北極圏に近いニュートック村も将来的に消滅すると言われている。村人たちは故郷を捨ててネルソン島マータービックに集団移住することを決断した。公共施設は閉鎖し、学校も閉鎖が決まっている。マータービックに移住した住人に話を聞くと、 また上下水道の設備が整っていないとのことだった。地球上で気候難民は増加しており、このままだと2050年までに2億1600万人が移住を迫られると推測されている。
今アラスカで砂漠化が進行している。永久凍土の水分が融解し蒸発して砂だけ残ったと考えられている。
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- アラスカ(アメリカ)永久凍土
アリアナさくらが「脱炭素に1番近い島」と言われる屋久島を訪れた。屋久島の森は「もののけ姫」の舞台になったと言われている。屋久島町役場には一山分6500本の杉が使われていた。木を切ることが森林を育てるうえで大切だという。一つの木が吸収できるCO2の量には限界があり、CO2を蓄えた木を切り新たに植えることで再びCO2を吸収し続けることが可能になる。西部林道ではほぼ確実にサルやシカに遭遇できる。日本には早成桐という木があり、一般的な桐が成木になるまで1年かかるのに対して早成桐は約4年で成木になる。
アリアナは「THE HOTEL YAKUSHIMA OCEAN & FOREST」に宿泊した。ホテルでは地産地消の料理を提供したり、アメニティは自然由来のものを使用するなど脱炭素に取り組んでいる。芋焼酎「三岳」を作る三岳酒造は焼酎粕から出るバイオガスをエネルギーの一部として使用し、CO2の排出量を押さえている。屋久島が最も力を入れているのが電気自動車で、普及率は全国平均の2倍以上と言われている。1台につき55万円の補助金が屋久島町から支給され、行政が設置した充電器は無料で使うことができる。屋久島電工では水力発電を行っており、屋久島の99.6%の電気を担っている。
宮崎・高千穂町の高千穂あまてらす鉄道ではとんこつスープが燃料に使われている。福岡の運送会社「西田商運」の会長、西田さんが10年がかりで開発した。今では約50店のラーメン店が協力している。飲み残しのスープに入ったラードを機械で分離し、毎月5000リットルもの量が集められている。とんこつスープの燃料は軽油の代わりになるため、化石燃料の使用削減につながる。高千穂あまてらす鉄道はかつては観光列車でなく地域の足となる列車が走っていたが、2005年の台風災害で鉄橋2つが流され廃線となった。高千穂あまてらす鉄道の齊藤さんは過疎化で山を管理する人がいなくなり水を蓄える力がなくなって水害が頻発した、あれは天才じゃなく人災じゃないかと考えたと話した。廃線に至ったのは環境に目を向けなかったことが一因ではないかという思いが、割高であってもバイオ燃料を使う理由だった。
福岡のクルーズ船「HANARIA」は水素で動く船。水素と酸素の化学反応で電気を発生させる燃料電池は排出されるのが水のみ。燃料電池自動車の技術を船に応用した。ほかにもごみ収集車や薪の代わりに水素を燃やすピザ窯もある。日本では輸送に伴うCO2排出量の約5%が船舶で、「HANARIA」はその削減に向けた光でもある。
「Good For the Planet #グップラ」の告知。
林は現状を知り、当事者意識を持って自分のできることをやっていけば希望につながると話した。
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