G7サミットは2日目を迎えた。焦点は対中国。軍事転用が可能な物資が中国からロシアへと輸出され、ロシアの防衛産業を下支えしている現状や中国のメーカーが多額の補助金を受けて電気自動車のバッテリーなどを過剰に生産し世界の貿易に影響を与えている問題などについて首脳らが対策を話し合った。AI(人工知能)についても協議が行われ倫理的な観点からAIに懸念を示しているローマ教皇も参加してどのように規制すべきか話し合いを行っている。初日の協議ではウクライナに対して日本円で7兆円を超える融資を行う新たな支援策で合意し、米国はウクライナと二国間の安全保障協力協定を結んだ。対ロシアで大きな成果を打ち出した形だが、漂うのは「もしトラ」に対する懸念。今年11月の大統領選挙の結果、バイデン大統領がいなくなった場合の対応について記者会見で問われたウクライナ・ゼレンスキー大統領は「国民が一致してウクライナの味方をしてくれる限りどんな指導者が選ばれたとしても我々とともにいてくれるだろう」と話した。バイデン大統領は週末にスイスで開かれるウクライナ平和サミットには参加せず、米国で開かれる選挙集会へと直行する。