ドイツは16日から半年間、フランスやオランダなど新たに5カ国との陸上の国境で、身分証を確認するなど警備の強化を始めた。対象は原則、車などによる陸路の入国者。去年までにオーストリアやポーランドなど4カ国との国境で同様の措置を取っていて、今陸で接する9カ国とのすべての国境で警備が強化されることになる。いずれもヨーロッパ内の移動を自由にするための「シェンゲン協定」の加盟国で、本来は国境での検査は原則必要ない。ドイツでは「反移民」を掲げる極右政党「ドイツのための選択肢」が州議会選挙で躍進するなど、移民問題への対応を求める声が高まっている。