神奈川フィルハーモニー管弦楽団が演奏していたのは、「ティンパニとオーケストラのための協奏曲」という約20分の曲で、ティンパニが主役の曲だ。楽譜を見ると、「頭からティンパニに突っ込む」というイラストと「腰までティンパニに入り静止」という細かい指示が書かれている。ティンパニを打つ面は通常、プラスチックや牛の皮でできているが突っ込むとけがをするため、紙でできたパフォーマンス用のダミーを用意していた。篠崎さんは他にも、バチの細い方でティンパニを叩いたり、ティンパニをマラカスで叩いたり、メガホンを使って歌うこともしていた。篠崎さんは「ティンパニの魅力を知っていただいて、オーケストラに足を運んでくださる方が増えたら嬉しいです」と話していた。この曲を作ったマウリシオ・ラウル・カーゲル氏は、アルゼンチン出身のドイツの作曲家だ。カーゲルの作曲で、「Finale(フィナーレ)」という楽曲も衝撃パフォーマンスの楽曲で、終盤で指揮者が倒れるが演奏は続くという指示が楽譜に書いてあるそうだ。