後藤さんのドル円予想レンジは144.00円~145.00円。後藤さんは「昨日は目立ったイベントがない中、ドル円は144円台後半を中心に上値の重い展開。きょうは海外のG7待ちでアジア時間は小動きの展開」などと述べた。注目ポイントは「ドル離れ」は進むか?後藤さんは「4月初旬のトランプ関税ショック後の急落後、ドル相場は全般的に安値圏。5年債利回りは反発しているが米金利上昇時にドル高が追いつけない状況。S&P500指数など米国株もトランプ関税ショック前の水準を回復しているなか、ドルの戻りの鈍さが目立つ。背景には中長期投資家のドル離れへの警戒がありそう。米国以外の投資家が保有する外国証券投資残高に占める米国証券の比率をみると2010年代はじめまで25%程度あった米国証券の比率は欧州債務危機を経て30%程度まで上昇。2023年末時点では35%超まで上昇。米国例外主義といった期待やマグニフィセント・セブンに代表される米テック企業の優位性への期待からグローバル投資家が米証券への投資を続けてきた。トランプ関税ショックによる米経済政策運営への不信感やスタグフレーションへの懸念から米証券比率を多少引き下げる動きが出てもおかしくない。1%の比率引き下げでも90兆円近い資金シフトが生じる計算となりドル相場の大きな値動きにつながる。米証券比率が上昇する一方でユーロ圏など欧州への投資比率の低下が顕著。ドル離れの主な受け皿はユーロとなりそう。一部でも日本資産や円買いにつながるだけでも持続的な円高ドル安につながる可能性もあり注目」などと述べた。