イランでは28日、ライシ大統領の死去に伴う大統領選挙の投票が行われ開票が進んでいる。今回は事実上、反米の保守強硬路線を継承する保守派の2人(ジャリリ氏、ガリバフ氏)と国際協調を重視する改革派からペゼシュキアン元保健相の3人の争いとなっているが、イラン内務省は途中結果として、ペゼシュキアン氏がリードしていると発表した。イランでは外交などの重要政策は最高指導者ハメネイ師の意向が強く反映されるが、ペゼシュキアン氏が勝利すれば欧米との対話が必要だという国民の民意と受け止められ、今後の外交方針に一定の変化をもたらすことも考えられる。投票結果の大勢はきょうにも判明する見通しだが、いずれの候補者も当選に必要な過半数には届かず、上位2名による決選投票となる可能性も指摘されている。