スーパーからコメが消えた去年8月から1年。政府はコメ政策の転換を発表。政府はこれまで一貫して「コメは足りている」としてきたが、今回はじめて誤りだと認めた。小泉農水大臣もコメ不足の要因について「判断を見誤ってしまった」などとコメント。コメの需要見通しと需要実績をみてみると、去年とおととしは実際の需要が大幅に上回ったことが分かる。需要が上回った要因としては、インバウンドの増加やふるさと納税の返礼品の販売が増えたことなど。それらを考慮できていなかったという。さらに生産面での予測も見誤っていた。去年おととしの猛暑の影響で、精米後の食べられる量が想定より少なかったが、それを見落としていたという。需要の増加と供給量の減少の両方を見誤った結果、コメ価格高騰を招いた。一方、2000円前後の備蓄米をめぐっても政府のあてが外れている。小泉農水大臣は市場を「じゃぶじゃぶ」にしてコメ価格を下げようとして、9週連続価格は下がったが、最新の1週間では前の週より40円上昇してしまった。政府が備蓄米の販売期限を8月末までとするなか、すでに売れ行きが鈍り始めている。早場米の流通が始まるなど新米シーズンが近づく中の増産方針に小泉農水大臣は「政策強化に全力で取り組みたい」などとコメントしている。
住所: 東京都板橋区高島平8-13-14