38歳の母親キャシーは夫のダニエルと長男ジミー、次男アレックス、三男デボンとともに暮らしていた。ダニエルは街に一軒しかないガーデニングショップを経営、キャシーはスクールカウンセラーだった。2003年5月13日朝、キャシーは家にいなかった。ダニエルは子どもたちに隠していたが、前日の夜キャシーは家に帰ってこなかった。午前9時前、ダニエルは仕事へ。ガーデニングショップはダニエルの他にアルバイトの従業員が1人いるだけの小さな店だった。ダニエルは作業中に手と顔を怪我している。キャシーは学校に出勤せず、ダニエルは妻が行方不明だと地元警察に通報。前日の夜にダニエルとキャシーは口論になり、キャシーは外で頭を冷やすと夜10時頃に家を出ていった。
捜査官は事件の可能性も考え、犯罪捜査課にキャシー捜索の協力を要請。キャシーの口座には動きがなく、失踪は事件性が高いと判断された。自宅から10km圏内を徹底的に捜索すると自宅から遠くない公園でキャシーの車が発見された。車内にはバッグが残されたがキャシーの手がかりはなかった。翌朝警察犬と公園を捜索したが公園内では反応はなかった。
キャシーが行方不明となり警察が捜索しているということはすぐに街中に知れ渡った。街の人々は興味本位で噂をしていたが、その噂が警察の捜査に大きな影響を与えることになる。キャシーは通っていたスポーツジムのオーナーデビッドと駆け落ちしたという噂があった。デビッドとは連絡が取れず、子どもたちが所属するアメフトチームのコーチジェリーとキャシーは金銭トラブルを抱えていた。また、キャシーが失踪する前日の夜にデビッドが壁を何度も殴りキャシーは泣いていた。
ダニエルが経営するガーデニングショップは赤字続きでキャシーの稼ぎで支払いをしなければ倒産しているような状態だった。キャシーはダニエルに店を畳むように提案し口論になっていたという。キャシーが失踪して1週間、湿地帯でキャシーの遺体が見つかった。遺体が発見されたのは1年で最も雨の多い時期だった。死因は窒息死で手の爪がいくつか剥がれていた。