名古屋大が設置したフィルムの一部が日本に持ち帰られ、2016年7月、解析作業が始まった。この日、そのうちの20枚の解析結果が出た。フィルムが設置されていたのは、王の間や大回廊の真下に位置する女王の間。フィルムがとらえるのは女王の間から真上を見上げたアングルの画像。フィルムは上を見上げた格好で降り注いでくるミューオンをとらえる。王の間と大回廊は空洞のため、その方向からはより多くのミューオンがやって来る。その結果どんな画像が得られるのかコンピュータでシミュレーションした。王の間と大回廊の形がまるで影絵のように映し出された。もし秘密の部屋が存在すれば、実際の透視画像には王の間や大回廊とは別の影が映し出されるはずだが、森島さんが大回廊の隣に別のおぼろげな影を発見。さらに、10m離れた場所に設置したフィルムもこの影をとらえていた。森島さんはその大きさに驚きを隠せない様子。もしかしたら大回廊のそばに未知の巨大空間があるのではないかと期待が膨らむ。もし本当に未知の空間があれば、4500年間、未盗掘の状態が保たれたと考えられる。だとすれば、その考古学的価値は計り知れない。