警察はボニーが生きていると信じて捜査にあたるが、大量の出血から残された時間は少ないとみていた。ボニーの家族は夫ロバート、次男ブランドン（10歳）、長男ブレイク（15歳）、長女キャンディス（13歳）の4人。事件当日、家にいたのはキャンディスとブランドン。ロバートは仕事で出張で、ブレイクは不在だった。キャンディスの証言は「午前3時近くまで起きていたが不審な物音は聞いていない」。12月9日午前10時45分、起きてこないボニーを心配し、部屋を見に行くと室内が荒らされており、キャンディスが警察に通報。この証言より、ボニーが連れ去られたのは午前3時過ぎから午前9時の間だと考えられた。車がなくなっていたことから、犯人が車を奪って逃走した可能性が高いとみて、車両を緊急手配した。
家の中から洗面台に残されていた血痕や、部屋の内側からかんぬき錠が見つかった。リビングにある防犯用センサーライトのスイッチには血液が付着していた。鑑識はスイッチに付着していた血痕を調べるも、犯人の指紋は採取されなかった。
ロバートは3カ月前から仕事でメリーランド州に出張していた。ロバートにはアリバイがあったが、実行犯を雇った可能性があるとみて、警察はロバートの身辺を詳しく調査。一方、もう1人の容疑者が浮上。隣人の証言によると、キャンディスは地元ギャングに入りボニーと対立していたという。また、事件当日ブレイクは拘置所にいたが、ブレイクはボニーとの間に多くの問題を抱えていたことが判明。ボニー失踪の3日前、ブレイクは仲間ジェイソンと公衆電話を盗んだところ、ボニーが警察に通報。ブレイクとジェイソンは逮捕された。翌朝ジェイソンは釈放されるも、ボニーはブレイクを拘置所に入れておくように頼み、引き取りを拒否した。警察は、ブレイクがジェイソンに指示し、ボニーを襲わせた可能性を考えた。
捜査官はブレイクから話を聞いた。ブレイクによると、通報したことを逆恨みしたジェイソンがボニーを襲った可能性があるという。警察はジェイソンの行方を追うが、行方不明となっていた。警察は最重要容疑者としてジェイソンを指名手配した。そんな時、約800km離れた砂漠でボニーの車が発見され、車内にはボニーの遺体が横たわっていた。また、遺体からは犯人のものと思われるDNAが採取された。