コメはトランプ関税を巡る交渉でも焦点の1つなっており、アメリカ側が日本にコメの輸入を拡大するよう求めている。政府内の一部からは「輸入を増やして安くなれば国民も喜ぶのではないか」との声もあるが、自民党内からは懸念の声が。また、政権幹部も「コメを交渉のカードにするのはありえない」と。政府与党がコメの輸入に慎重な理由。約30年前、コメの部分的な輸入解禁に踏み切った外交交渉が関係している。決断を下した細川元総理は「例え内閣が潰れても腹をくくってやるしかない」と振り返っていた。交渉は農産物の輸入規制の撤廃が原則となる中、国内では自由化に反対する声が強く、政府は板挟み状態に。去年公開された外交文書では生々しいやり取りが記録されていた。時の政権を左右するコメの扱い。夏に参議院選挙を控える中、自民党幹部からは「安心して米を作り続けられる体制を作ることは国の責務。極めて慎重な対応が必要」との声が上がった。日本政府は来月1日にアメリカと2回目の関税交渉に臨む方向で調整。