日本刀は分業制で作られる、いわゆる「ワンチーム」であるとトゥミさんは語る。ここで、世界に誇る日本刀職人を紹介。刀鍛冶の月山一門は鎌倉時代から800年伝統を受け継ぎ、独特な「綾杉肌」と呼ばれる地肌の刃が特徴。基本的に、日本刀は刀鍛冶が玉鋼を熱して鍛え、約2週間かけ刀身を作り、研師が刀身に切れ味・美しさを生み出す。今注目を集めているのが、鉄のメイクアップアーティストと呼ばれる松村壮太郎さん。心地良い音で研いだ刀は、美しい刃文が浮き出てくるという。そして、次に刀身に彫刻を施す職人が、刀の美術品としての価値を高める。その第一人者が3Dアーティストの片山恒さんで、その精巧な装飾から、1本の刀を掘るのに半年はかけるという。その次に、刀は刀身と鞘のつなぎ目となる「はばき」という部分を造る白銀師に渡る。最高峰の技術を持つのが中田育男さんで、ミリ単位で調整し、刀の声を聞けるという。そして、刀剣を収める鞘を専門に作る鞘師、鞘に漆を1カ月以上かけて塗り、美しい光沢を生み出す塗師など様々な職人が関わり、1本の日本刀が出来上がるのに約2年かかるという。