ニューヨーク証券取引所から東海東京証券アメリカ・芝田達裕が解説。16日のニューヨーク株式市場について。発表された6月小売売上高は消費の底堅さを示し、ダウとS&P500は最高値を更新。小型株指数・ラッセル2000が5日続伸となり、大型テックからのローテーションを印象付けた。本日は金融機関の決算も相次いだ。バンク・オブ・アメリカは↑5.3%、チャールズ・シュワブは↓10.2%。シュワブは新規口座獲得数が予想を下回ったほか、自社株買い資金を債務返済に転用する可能性を示したことが失望されている。大統領選をにらんだ取引について。共和党全国大会で、トランプ前大統領が候補として正式指名され、掲げてきた主張がおおむね盛り込まれる形で政策綱領も承認されている。株式市場では政策綱領を意識した物色。トランプトレードで関連銘柄が動意づいている。共和党の政策綱領では軍事力強化など軍事産業に追い風となることが想定。経済分野では暗号資産などの規制緩和など。ただし多くは立法手続きを必要とするため議会選挙の結果、民主党が議会を握れば実現は困難となる。投票日までは3か月以上あり、政治情勢が変化することも多いにあり得るため、慎重な姿勢が必要。