ボリビアの大統領選挙で勝利したロドリゴ・パス次期大統領。反米左派路線を見直し、アメリカとの協調へ。大統領選の投票率は83.6%。日本の去年の衆院選は53.85%。ボリビアの投票率の高さには秘密が。ボリビアの選挙は特別なイベントで、有権者は「投票はお祭り」と話していた。ボリビアでは投票は権利ではなく義務。ルールもある。まず選挙当日の自動車の移動制限。次に選挙当日を含む3日間の酒の販売・消費の禁止。そして投票しないと罰則もある。投票できない人は理由を申告するために役所に並ぶ必要がある。理由が認められないと、罰金や3ヶ月間の銀行取引の停止など厳しい罰則が課される。これほど選挙を大切にするようになったのは、過去の厳しい歴史から。街に住むベルタさんは、子供の頃は「スペイン出身者中心の富裕層がボリビアを支配」していたと話す。かつてのボリビアでは先住民族や女性には投票権がなかった。政治に参加できず不公平な扱いを受けていたという。しかしそうした状況を打破したのがボリビア革命。誰でも投票できるようになり、投票は義務となった。いまボリビアは深刻な経済危機だが、投票所の人たちの顔は明るい。高齢者の投票義務は免除されているが、ベルタさんは投票所に向かい1票を投じていた。