ルネサスエレクトロニクスは、山梨県甲斐市にある工場を2014年に閉鎖したが、去年、900億円を投資し、再稼働させることを決めた。新たに生産する半導体は、EV向けに需要拡大が見込まれるパワー半導体で、来年4月からの稼働に向けて、クリーンルームの整備などを進めている。ロームは、太陽光パネルの生産を終了していた宮崎県の他社の工場を取得し、パワー半導体の工場として、来年中の稼働開始を計画している。三菱電機は、去年、液晶パネルの生産を終了した熊本県にある自社工場を転用し、パワー半導体の生産を開始する計画だ。すでに建物などがあるため、0から作るよりは早く、地元で雇用を確保しやすいこともメリットだという。こうした動きがさらに広がることも予想される。