今回のOne Young World Summitでは2021年にノーベル平和賞を受賞したジャーナリストのマリア・レッサさんが登壇した。CNNのマニラ支局などでキャリを積んだ後、自身のニュースサイトを立ち上げた。当時のドゥテルテ政権の強権的な姿勢やSNSを駆使した情報操作などを追求する報道を続けたために、政権側から圧力をかけられ複数回逮捕された経験も持っている。こうした弾圧にも負けず表現の自由を守るために戦い続けたことが評価され2021年にノーベル平和賞を受賞した。宮司愛海がマリア・レッサさんにインタビュー。現在の分断の状況についてマリア・レッサさんは、「良くなっておらずむしろ悪化している。今「情報の最終戦争(ハルマゲドン)」の中を生きている。事実と虚偽の違いを見分けなければいけない。フィリピンでは2016年にSNSによる分断が起き、当時ドゥテルテ大統領の支持派はさらに右傾化し反対派はさらに左傾化した。人間同士による議論ではないことで分断が起きた」と語った。SNSとうまく共存することが可能かとの問いには、「嘘が拡散され事実のように扱われるのを止める法律がなければ民主主義は死にジャーナリズムも死ぬ」と話した。パックンは、「法整備が必要、アメリカ政府は仕事を放棄しフェイクとファクトを区別しない、理解し合うより罵り合う投稿を優先するアルゴリズムに対し規制を作って日本独自で良いから世界のプラットフォームに守ってほしい」と話した。
