11世紀に建てられた「ロンドン塔」は宮殿・処刑場・造幣局など様々な役割を果たし、儀式のための武器の保管施設となった今も塔を守る兵士たちの姿が見られる。レイブンマスターと呼ばれるカラスの世話を行う兵士の姿も見られ、イギリス海兵隊員から転身したマイケル・チャンドラーさんは餌やりや獣医師の手配など多岐にわたる仕事を行っているが、伝説ではカラスが塔を離れると君主に災いが降りかかりイギリスは滅亡すると記されているのだという。17世紀のチャールズ2世は街中に繁殖したカラスの駆除を命じると、占い師からカラスがいなくなると国が滅びると予言された伝説があり、ロンドン塔のカラスの数を6羽以下にしてはならないと言い伝えられてきた。カラスはボール遊びを楽しむものから、ボール遊びに興味を示さないものなど性格もそれぞれなのだという。