米国大統領選。バイデン大統領は選挙戦からの撤退を表明し、後任にカマラ・ハリス副大統領を支持する考えを示した。すでにハリス氏に対抗する動きも出ている。米国メディアによると、今年5月に民主党を離党して無所属になっていたウェストバージニア州のマンチン上院議員が復党し、大統領候補の指名争いに名乗りをあげる可能性が取り沙汰されている。民主党の支持団体の間ではハリス氏での一本化を図る動きが始まっているが、仮にハリス氏でも勝てないとの動きが出て候補者が乱立する事態になれば民主党内は更なる混乱も予想されている。世論調査では、ハリス氏がトランプ氏と一騎打ちになった場合、支持率ではわずかにバイデン氏を上回るにとどまっている。ハリス氏の強みは現在59歳とトランプ氏よりも20歳ほど若く、また黒人系、アジア系で初の女性大統領候補という位置づけでバイデン氏から離れつつあった若者や黒人の有権者にアピールできる可能性がある。ただ、ハリス氏は副大統領の就任後側近が相次いで退職したほか核となる実績もあるとはいえない。今後民主党はハリス氏が候補者となった場合に民主党内を立て直し新たなスタートを切れるかが鍵となる。