アメリカ・トランプ大統領とウクライナ・ゼレンスキー大統領の首脳会談は、冒頭で前代未聞の大統領執務室での口論となり決裂した。トランプ大統領は「あなたは第3世界大戦を賭けたギャンブルをしている。支援してきたこの国に対して失礼だ」、ゼレンスキー大統領は「もちろん戦争は止めたい。だが安保が必要だといったのだ」と述べた。会談ではトランプ大統領が支援の見返りとして求めているウクライナの鉱物資源に関する協定に署名することなく、ゼレンスキー大統領はホワイトハウスを去った。アメリカ・トランプ大統領は異例の口論の末に決裂した会談を「うまくいかなかった」と振り返り、「原因はゼレンスキー大統領にある」と批判した。トランプ大統領は、ウクライナ・ゼレンスキー大統領が「戦い続けることを望んでいる」と主張。会談を再開するには、「ロシア・プーチン大統領について否定的なことは言わず、和平を望んでいることや交渉のカードがないと言え」などと迫った。対するゼレンスキー大統領はFOXニュースのインタビューで「私たち以上に戦いを終わらせたいと思っている人はいない」と述べ、「ウクライナの和平にはアメリカによる安全の保証が不可欠だ」とこちらも一歩も引かない姿勢を見せた。それぞれが思い描く和平の形は根本から異なっていて、共和党内には、交渉を進めるにはゼレンスキー大統領の退陣が必要だという声すら上がり始めている。