東京ワンコインランチ、今回は葛飾区を取材。駅から徒歩数分にある「中華工房和」。中に入るとランチタイムでは100人以上が来店する 。この日は人気のサンラータンメンと天津丼の2種類。どちらも税込み500円という破格。サンラータンメンは豚肉やにんじんなどを塩スープで煮立たせ酢、胡椒え味付けする。自家製ラー油は一味唐辛子や刻みネギを漬け込む。天津丼はカニのほぐし身やタケノコなどを加えた卵を強火で一気に焼き上げフワフワに、ごま油香る甘辛の特製あんをたっぷりかけて完成。他にも野菜たっぷりのタンメンや麻婆丼なども日替わりでワンコインになる。この店は亀有の町中華として人気があるが、もっとお客が来てほしいという理由から店主の安達涼さんの父、和彦さんが始め、順調に売上を伸ばしていた。しかし、父の和彦さんは約5年前に他界。急遽当時大学3年生の涼さんが店を継ぐことになった。涼さんはワンコインランチを物価高の今を乗り越える工夫をしている。それは父が他界前に遺したレシピ通りに食材を正確に量ること。食材や調味料を余計に使わないようにしている。それでもワンコインランチの継続は難しく、やむなく多くのメニューを200円あげたが、ランチタイムのワンコインは守り抜き地元から愛され続けている。