三重・いなべ市にある「藍染工房∞伊勢藍」で藍染作家をしている祐次さん。妻の美樹さんは画家で、色やデザインを担当している。手ぬぐいやブラウス、ストールなどを販売している。工房では体験教室を開いている。1日の終わりには備長炭の灰にお湯をかけ一晩置いた上澄みの灰汁を染液に入れて混ぜ、染液の状態を見ている。不動産系企業で毎日徹夜で働いて体を壊した祐次さんは2011年に神奈川県から三重・菰野町に移住した。農業を学ぶと体調が回復していったが、母が病に倒れて夫婦で故郷の徳島に移った。介護生活がスタートして3年ほど経つと祐次さんは介護うつになった。近所の藍染教室に通うと2か月で元気になり、藍染にのめり込んだ。介護を終えた2人は2017年に戻り「藍染工房∞伊勢藍」を始め、2021年にいなべ市に工房を移した。