三菱UFJ信託銀行・齋藤央充によるきょうのドル円予想レンジは、159.00円~161.00円。中東情勢に伴うアメリカやイランからの報道に踊らされる展開が継続しそうだ。停戦合意のような大きな転換点が公表されるまでは、ドル円は159円台後半から160円台前半を中心に底堅い流れなるだろう。注目ポイントは「アメリカのインフレ懸念と利下げ時期」。トランプ相互関税の影響に加え、中東情勢悪化に伴う原油価格の高騰が続く中、ガソリン価格や輸送コストの上昇を通じてアメリカの期待インフレ率は上昇を続けている。アメリカのインフレサプライズ指数は原油上昇に連動する形で大きく上昇しており、今後公表される物価の指標結果の数値が市場予想から上振れやすい傾向を示している。原油高に伴う消費者物価への波及は進み、4-6月期をめどに上昇を続ける公算が大きい。インフレの加速が進むことで個人消費の減速をもたらし、アメリカ経済の減速をもたらすリスクが生じる。FRBとしては、雇用とのバランスをみながら利下げのタイミングを図るフェーズに本格移行することになる。夏場以降、年内の金融政策引き下げの議論が市場のメインテーマになるだろう。ドル円は、足元では地政学リスク関連の報道による相場の乱高下に注意が必要。インフレのピークアウトを確認できる夏場以降は、アメリカの経済指標の弱さが目立ち始め、ドル円は上値重たい展開となるだろう。
