今月12日に告示された自民党総裁選挙には高市経済安全保障担当大臣、小林鷹之氏、林官房長官、小泉進次郎氏、上川外務大臣、加藤元官房長官、河野デジタル大臣、石破元幹事長、茂木幹事長の今の仕組みで過去最多となる9人が立候補し、混戦のまま投開票日を迎える異例の展開となっている。1回目の投票は国会議員1人1票の国会議員票368票と党員票368票の合わせて736票を巡って争われ、いずれの候補者も過半数を獲得できず、上位2人による決選投票にもつれ込むことが確実な情勢。決選投票は国会議員票368票と、各都道府県連に1票ずつ割りふられた47票の合わせて415票で争われ、国会議員票の比重が高まる。このため各陣営はきのう、候補者自身が麻生副総裁や二階元幹事長ら有力議員と相次いで面会したり、ほかの陣営の議員に電話で支持を求めたりして働きかけを強めた。きょうも投票の直前まで最後の追い込みをかけることにしている。一方、旧派閥単位での会合が相次ぐなど議員どうしの情報交換も活発になっている。新政権で影響力を発揮したいとして、決選投票の際、旧派閥単位でまとまった行動を取ることを模索する動きがあるが、“有力者が旧派閥に声をかけても、影響は限定的だ”という指摘もあり、議員の投票行動が焦点。