大きな被害を生んだ、スペイン東部バレンシア州の洪水を受けて、ショッピングセンターの駐車場で行方不明者捜索が続けられているが新たな犠牲者は見つかっていない。救援隊が捜索に当たっている。夕方、活動を終えた隊員に聞いたところ、駐車場は約1mの水に覆われていて棒で底まで確認し、車も1台1台確認したがどの車も空っぽで新たな犠牲者は見つかっていない。いまのところ死亡者数に変わりはなく、ショッピングセンターで新たな犠牲者が発見されなかったことは行方不明者の安否を気遣う家族にとっても不幸中の幸いと言えるだろう。現在医療従事者が心配しているのが感染症の拡大。すでに兆候は現れており、1週間にわたり泥や土の除去作業が続けられ、知らないうちに汚物や腐敗した遺体などから発生した細菌と接触する可能性も高まっている。診療所でもボランティアに対し注意喚起が行われている。少しずつ変わってきているものの、まだ顔を覆わずに泥の清掃にあたる住民やボランティアの姿が目立つ。通りには異臭が立ち込めている。ニオイを発しているのは5日間溜まった水や放置されたごみ、腐敗物などで、医療関係者は感染症の発生を警戒している。清掃作業終了後に清潔を保つことに加えて用心のために妊娠中の女性、呼吸器疾患や免疫不全などの問題のある人は作業に加わらないことが大切。