野党側は政治とカネの問題などで国民に信を問うべきだとして、立憲民主党は内閣不信任決議案の提出も検討している。これに対し岸田総理は今は政治改革などの課題に専念し結果を出すこと以外は考えていないと述べている。与党内では今の支持率に加え、定額減税や子ども、子育てなどいわゆる政権肝煎りの政策への評価が上がらない状況を考えれば衆議院の解散は当面とても無理との声が大勢。一方、9月に向けて自民党の総裁選挙の構図も含め岸田総理の再選に不透明感も強まっている。今回の法案修正、派閥解散など党側と十分意思疎通がないままみずから動き亀裂も生んでいるため。衆議院の3つの補欠選挙や自治体選挙で敗北が相次いでいることで、進退を含めた総理の責任を問う声が地方組織からも上がり始めている。これに対し岸田総理が局面を変えようと国会閉会後人事に踏み切る可能性も一部で取り沙汰されているが、任期満了を前にした総裁の手による人事は成功するとは限らない。一方、立憲民主党も9月に代表の任期満了を迎える。党内の動きは活発になると見られる。23日に会期末を迎える終盤国会、そして閉会後、9月にかけて岸田、泉両氏にとって正念場となりそう。