戦後80年のことし、NHKは先の戦争や安全保障などに関する世論調査を行った。先の戦争を体験したか聞いたところ、「体験した」が6%。戦争を体験していない世代に、戦争の歴史がどの程度継承されていると思うか、と尋ねたところ、「十分に継承されている」が1%、「ある程度継承されている」が28%となった。昭和史に詳しいノンフィクション作家の保阪正康さんは、「戦争の記憶が社会全体で薄れてきており、戦争はいわゆる『同時代』の枠の中から、『歴史』へと移り、戦争というものを皮膚感覚で知る社会ではなくなったというのが数字に表れていると思う」と指摘している。