中国当局は台湾の離島・金門島への旅行について、対岸にある福建省の住民のみを対象にまもなく再開すると発表した。台湾の最大野党の要請を受けたもので、民進党政権をけん制する狙いがあるとみられる。22日、中国を訪問していた台湾の最大野党・国民党の立法委員らが、中国の国務院台湾事務弁公室の宋涛主任と会談し金門島への旅行再開を要望していたもの。中国に融和的な姿勢の国民党の要望に応えることで、民進党政権をけん制したものとみられる。中国は2019年以降、政治的対立から台湾への個人旅行を、新型コロナの感染が拡大した2020年から団体旅行も禁止していた。ことし4月には福建省の住民を対象に対岸にある台湾の離島・馬祖島への旅行解禁を発表し今月から再開している。